2010年01月02日

敗者から抜け出すための素養と環境 

 私の投資法において、重要視していることに「数える」ことがあります。簡単に言えば、相場において定量化 (数値化) できるもは全て定量化してしまい、数えることができるものは全て数えると言うことです。また、さらに重要なことは、その数字を研究 (検証) することなのですが、その研究は非常に時間と根気が必要になります。と言いますのは、検証のほとんどは、結果的に無駄になるためです。ここで言う無駄と言うのは、実運用としては即戦力にならないということです。しかし、その検証の過程は非常に重要で、検証することによりパターンや傾向を見つけることがありますし、即戦力として使えないものとして消去できることを知ることができます。その繰り返しは非常に大変な作業です。センスと言う表現は間違っているかもしれませんが、「重箱の隅をつつく」ようなセンスや、10000個の数字を一つ一つ「数える」ことができる根気が必要です。両方とも肩が凝るような作業ですが、休日をその作業に丸一日、使うことができるような人が投資に向いていると思います。
 投資は芸術的なセンスが必要と言う人も多いと思います。右脳派投資家とでも言いましょうか?投資入門者で勘違いしているかもしれないと思うことは、自分にそのような芸術的なセンスがあると思ってしまうことや、右脳派投資家で成功している人でも、その裏付けとして、テクニカルの勉強を始め、奥深い相場の勉強をしていることを知らないことや、何よりも実践で多くの投資経験で積んだ上での右脳派投資家であるという事実を知らないことです。
 投資に向いている人に共通している性格として思うことは、「慎重」や「謙虚」です。非常に「謙虚」な人が多いと思います。投資の様々な話は聞こうとしますが、鵜呑みにせず「慎重」に聞き、気になることは「慎重」に深く検証します。また、自分の投資法を自慢したりすることもありません。投資の研究をすればするほど、様々な可能性を知ることができますし、絶対的な投資法が存在しないことも知ることができます。そのような経験を知っている人は、「謙虚」であると同時に「自信」があります。そのような投資家は普段は非常に「謙虚」ですが、セミナーなど研究を発表する際や実運用で売買している時は「プロ」になります。その他の性格としては、相場に対しては、トレンドに乗っていくという「素直」な性格、また、逆方向に動きだせば、その変化を「敏感」に捉え、「素直」に逆方向のトレンドに乗っていく性格、損切りを認める「素直」な性格が必要です。また、多くの投資家の行動心理や行動パターンを「観察」することも必要ですし、その観察のなかから培うことができる「洞察力」も必要だと思います。
 また、ゲーム理論の勉強を好きな方は投資に向いているかもしれません。私は得意ではありませんが、例えば、バルタン星人とジャンケンをする時に何を出せば長期的に勝てるか? (バルタン星人はグーかチョキしか出しませんが、あなたがグーしか出さなければ、バルタン星人もグーしか出さず、永遠に引き分けになりますので、適当にパーを織り込む必要があるのですが、グーとチョキとパーの割合をどうするのか・・・?) とか、「グリコジャンケン」、グーならグリコで3歩、チョキならチョコレート6歩、パーならパイナップル6歩、進むというジャンケンです。相手より先にゴール地点に到着するためには、グー・チョキ・パーの割合をどのようにすれば良いのか?など考えたりすることが苦にならない人が投資に向いているような気がします。

 投資環境と言う意味では家族の協力も非常に大切です。自分の小遣いやヘソクリで好きなように運用することは問題ないでしょうが、夫婦間の老後資金や使途目的がハッキリしているお金の運用は、トラブルが起きかねません。例えば、夫がリスクを取って投資を前向きに取り組もうと思っても、妻が全く投資に興味がなくリスクを取りたくない性格ですと、運用がマイナスの時にもめることも多いと思います。また、夫婦共にリスクを取れる性格でも運用スタイルが異なっていると、やはりもめることがあると思います。投資には絶対的なことがないため、もめごとは付き物だと思いますので、事前にシッカリと資金全体のポートフォリオを決めておくこと、ポートフォリオのところでも明記しましたが積極的に運用する金額は全体の10%程度など少なすぎる投資額から始めること、また、少なくとも1年に一度、資産全体のポートフォリオや投資先・投資手法を家族間で見直すことなどが必要です。重要なことは長期的に続けることができるような家族のスタイルをつくることです。
posted by solook at 14:19| 投資を始める前に…

2009年12月21日

答えがないから面白い

 過去の統計をもとに投資をしているので継続するための規律が必要と書いたり、過去のデータは将来通用するか分からないので見切りが必要と書いたり、かなり矛盾していることを明記していることは分かっています。ただ、自分が決めた期間までは、規律をもって売買を繰り返すことは変わりありません。その期間が人によっては1ヶ月であったり半年であったり1年であったりと様々でしょうが、その見直しの時期までキッチリ運用し、その見直しの時期でキッチリ精査し、また、次の時期に向けた運用スタイルをしっかりと決めて運用していくのです。相場は、多くの人を相手にしています。買いたい人もいれば、売りたい人もいます。そのような人達が、様々な思惑で売買をしていており、これから先、買いが優勢になるのか、売りが優勢のなるかを確実によむことができません。また、どのような相場でも勝つ人もいれば負ける人もいます。2005年のような上昇相場に勝つ人もいれば、2008年の下落相場で勝つ人もいます。ワインの好みも人それぞれです。私はワインのスクールに通っており、毎回、6種類くらいのワインを試飲し、外観・風味・味・余韻などトータルに点数を付けて、受講生で採点するのですが、やはり点数や好みは、バラけます。ワインでも投資でも、多くの人が集まれば、詳細に投資方法やワインの好みが分かれると思います。私は、白ワインの品種なら、リースリングが好きですし、赤ワインの品種ならピノ・ノワールが好きですが、この好みは個々人それぞれで分かれます。投資ならテクニカルやファンダメンタル分析を始め、投資期間や投資する金融商品など、全て違ってくるでしょう。私は、このような好みの分かれ方は多くの人が集まると自然を相手にしているような感覚になります。
 2009年4月にニュージーランドのワイナリー巡りをする機会があり、その時に思ったのですが、ワイナリーの生産者達は、自信満々に自分のところのワインの話をします。そこのワインが私の好みでなかったとしても、生産者からすると自分の造ったワインが世界一のような感じで話します。ワインは、基本的にブドウだけで造られており、気候や土壌や地形など (テロワール) によって、ブドウの特徴が変わり、最終的なワインで風味や味が違ってくると言われています。別にワインに限ったことではないと思いますが、自然を相手に作物を作る人達は、ポリシーをもって作っており、市場に流通するまでけっして妥協を許しません。信じることができるのは、自分の経験と技術だけです。そのなかには自分だけのアイデアや技術があり、それは他言されることはありません。マジシャンの種のようなものです。プロの投資家からすると、現在、使っているロジックというものでしょう。私も自分が使っている具体的なロジックは人に話すことは、ほとんどあまりありません。それは、自分で見つけるものだと思っています。そのために色々な本やセミナーなどで勉強し、ヒントを探します。私が使っているロジックをここに明記したところで、ほとんどの方にとっては、役に立たないでしょうし、投資スタイルが違うため使えないでしょう。例えば、ここ数年マグロ釣りのテレビ番組がよく放映されています。大間のマグロの釣りとかで、300kg以上の大きなマグロを釣るなどロマンがあると思います。1年間、1匹も捕れない時もあるらしいので、かなり勝率が低い世界です。私は、船釣りでジギングをしますが、10kg以下のハマチ (関東ではイナダ) でも釣るのは、それなりに大変なので、300kgなどは想像を絶します。そのマグロ漁のエサにサンマやイカを使っているようなのですが、ハリにエサを付けるところにボカシが入っています。それは、漁師さんにとって、長年の経験と試行錯誤を繰り返した結果で、漁師仲間と言えども、簡単にはしゃべらないとのことです。テレビを観ている人からすると、エサの付け方はたいした問題ではないはずですが、その漁師さん達にとっては、大切なものなのです。別に、漁師仲間に話したところで、漁獲量に大きな影響はないように思うのですが、そういうものです。相場のロジックの話とそっくりです。自分のロジックを他人に話したところで、他人がそのロジックをそのまま使うことも多くないでしょうし、使ったとしても市場が大きく動くことは考えにくいですが、相場仲間でも、なかなかお互い実運用で使っているロジックは話さないものです。そう言う意味では、トレーダーは職人の世界に近いところがあると思います。本来は、盗むものかもしれません。それは、泥棒と言う意味ではなく、料理人が先輩の技術を見て盗むような感覚です。どこの世界でも自分が目指している世界のプロと話す機会や技術を学べる機会があれば、いくつもヒントがあるものです。また、自分がやっている行動が自分の求めている最終地点に行く道のりとあっているのかなど、確認することができます。多分、投資の世界でもメンターみたいな存在がいれば、短期間に効率的に勉強できると思います。
 市場は常に変化しており、市場間同士の相関性も変化し続けていると思います。地球温暖化のせいかどうか分かりませんが、海水温も変化しています。例えば、2009年秋〜冬にかけては水温が高く、夏によく釣れるイサキやハマチ (イナダ) などが釣れています。釣りでも相場でも、自分の力で自然環境を変えたり、相場を動かすことはできませんので、その変化に対応していくしかないのです。そのなかで、自分がどのような立ち位置で相場と付き合っていくかということを確認し、自分の性格やライフスタイルにあった戦略を見つけていかなくてはなりません。そして時代とともに、その戦略に軌道修正を加えながら、付き合っていくことが大切です。マグロの釣り師も基本的に大海原ではたった一人で大きなマグロと戦わないといけません。そこで信じることができるのは、自分だけです。大きなマグロを釣りあげるためには、入念な準備が必要です。
マグロがいつ掛っても最高の状態で戦えるために、仕掛けの針やラインのチェック、掛った後、ラインが絡まないような準備、掛った後の操縦準備、電気ショッカーの準備、仕留めるモリなど、全て完全な状態で戦わないと良い結果が生まれないと思います。1年で1匹が釣れなかったとしても、常に最善の準備が必要なのです。そこにも間違いなく経験や技術が必要になってきます。
 投資の勝者が10%程度とするならば、その10%の人達は、投資を他人任せや世間に流されるのではなく、時間はかかりますが、ジックリと経験を積み、相場と向き合い、全て自分で決定しています。
posted by solook at 21:06| まとめ

2009年12月18日

分散の必要性

 ポートフォリのところで簡単にポートフォリオの効果を明記しましたが、あえてここでも書きたいと思います。多くの投資家は、買いからの戦略が多いため、ポートフォリも偏るかもしれませんが、私の場合は、買いからも売りからも入れるような取引をメインに行っていますので、あまり多くの市場に分散していません。分かりやすいイメージとしては、順張りと逆張りの両方を取り入れています。株価指数先物取引だけで細かく分けると、10個くらいのシステムを同時に運用し、安定化を図っています。株式も短期売買 (デイトレード・スイングトレード) がメインですが、先物同様にロングもショートもしています。例えば、簡単な例ですが、2つのシステム (売買ロジック) をグラフに描きます。ミックス.pdf 赤い線と青い線は、最終的に同じ利益が出ていますが、途中増えたり減ったりする過程が違います。そのような違うルールを組み合わせたものが、黄緑色の線になります。何となく安定しているイメージができると思います。あくまで分かりやすく書いただけですが、ポートフォリオの効果とは、このような感じのことです。色々な戦略を勉強や研究をすると、その売買ルールが得意な時期と不得意の時期があることに気付きます。例えば、上昇相場に強いルールや下落相場に強いルール、横ばい相場に強いルールなど、様々だと思います。そのようなものを上手く組み合わせ、運用していくことが理想です。私はボラティリティの変化に応じてシステムの選択やポジションサイズを多少変更しています。ここには裁量を入れています。なぜ、それほど多いルールを使っているかと言うと、あくまで過去のデータの結果だけを使っているだけで、それがそのまま未来永劫続くとは思っていません。実際、システムトレードで生計を立てている人でも、ある程度の期間や基準で、使っては捨て・使っては捨ての繰り返しをしていると思います。私も何度も入れ替えています。全てを一気に入れ替えるのでなく、新しい売買ルールがでれば、既存のポートフォリオに加えたり、新しいルールを入れる為に既存のものを一つ捨てたりするということです。そのように柔軟に入れ替えているということです。次の売買ルールをご覧ください。225sample1.pdf これは225のシステムですが、1999年〜2005年までかなりきれいな右肩あがりになっています。成績まで明記しませんが、高パフォーマンスです。これを2005年の頃、検証していれば、2006年から頑張ってこのシステムで頑張ろうと思う人が多いと思いますが、実は、2006年から2007年3月頃までは顕著な傾向が出ておらず、2007年3月以降に右肩下がりになっています。225sample2.pdf これは比較的シンプルな売買ロジックなため、2006年を境に相場の傾向が変わったと捉えることができるかもしれません。また、再び、以前の傾向が出てくるかもしれませんが、このシステムだけで売買を繰り返すだけの勇気は私にはありません。やはり、ある程度のところで見切りをつけるためのルールと同時に全体のパフォーマンスを保つために他のシステムでカバーすることが妥当だと思います。ちなみに2007年3月以降を買いと売りを逆にしたものが次の添付です。225sample3.pdf そのまま使っていると右肩下がりになりますが、売りと買いを逆にすると、当然、右肩上がりになります。
 将来のことは、誰にも分からないですし、過去のデータがそのまま使えるとも思っていませんが、私は、過去のデータでも、人間の心理で動いていると思われる相場に関しては、これからも機能するのではないかと思っています。コンピューターがどれほど発展しても最終的には人間が売買サインを出します。そこには、需給関係や欲望・願望など様々なことが絡みあっていますが、これからも、大きい小さいは別にしてそのようなことはあると思います。例えば、記憶に新しい2008年のリーマンショックですが、2008年9月は13000円ほどあったものが、10月28日は7000円ほどまで下がっています。 bouraku.pdf 大げさかもしれませんが、たった2ケ月で半分近く下がっています。この2カ月は、まさに世界的にパニック状態になった時期だと思います。こういうところには、明らかに人間の行動がはっきり出ると思います。急激な下落相場に恐怖のあまり、投げ売りがかなりでていると思います。投資信託などファンド関連も現金化するため、投げ売りがでてくるでしょう。このような時期には、当然プロの投機家は、2008年3月の安値 (11691円) より下回れば、225先物など様々な金融商品を使って売りを仕掛けてくる人も多いと思いますので、さらに下げ圧力が高まります。下げ圧力が高まることにより、恐怖のあまりさらに投げ売りがでてくると推測できます。そして下げすぎたところで売りを仕掛けていた人達が少しずつ買い戻しなど入れていくことにより、リバウンドができます。まるでボールを高いところから落としたようなチャートになります。このように下げすぎたものは多少戻るという、リバウンドだけを狙って売買する戦略もあります。このように大きく動き出した時に、その流れに飛び込みようにエントリーする戦略や、行き過ぎた株価は、ボールが跳ねるように多少戻るという戦略は、これからも大きい小さいは別にして機能するような気がしています。しかし多くの方が、このようなことを利用するようになると、株価のチャートは大きいな波から小さな波になると考えることができます。新興株や新興国の株価は、上げはジックリで下げが急激なようなチャートに見えますが、これは空売りできない銘柄が多いと考えることができます。新興国の場合は、金融商品が発達していないと考えると分かりやすいかもしれません。上げは売りを吸収ながら上がっていくため、ゆっくりと上がりますし、売りになると利益確定から始まり、徐々に売りが出てくると、恐怖感などの投げ売りなど一気にでると思います。また、空売りがあれば、買い戻しが入るため、ある程度のところで下げも一服すると思いますが、そのようなこともないためチャートにすると極端な図になると考えることができます。
 少し話がそれましたが、市場は変化し続けていますので、何か一つの戦略だけで戦い続けるよりは、複数の戦略や市場を分散させ、全体の資産に極力、大きなダメージを与えないように形成していくことが理想です。そのためにも自分にあった投資スタイルを築き、自分が日々ウォッチしないといけない項目を何なのかを確認し、その投資行動を習慣にしていくことが重要です。
posted by solook at 23:04| まとめ

自分の出番をしる

 投資でスリル・刺激を求めることはやめて、資産形成だけに注力すると、投資に対して一定の距離を置くことができると書きました。そうすることによりエントリーするタイミングをじっくり待つことができます。C級投資家は、感情のおもむくままポジションを保有しようとしますが、上級者は、待つことを知っています。自分の出番を知っているのです。釣りでも同じですが、一日中釣りをしていても潮の動く時など釣れる時間帯というものがあります (潮でも上げ下げによっても違いますが・・・) ジアイという表現をしますが、その時に、集中するのが上手な人です。初心者は、ジアイなどの感覚もなく、ダラダラと糸を垂らしていることが多く、メリハリがありませんが、釣りの上手な人は、潮の変化や潮の動く時間に照準をあわせ行動しています。また、潮に変化が出てくると、集中力を一気に高めます。同じ一日と言う時間を釣りで過ごしたとしても、事前の準備をはじめ全く時間の使い方が違うと言うことです。いつジアイがきても最高の状態で迎えることができるため、ラインやハリス・針などは、常に最高の状態で待っており、さらに万が一のために、予備も準備しています。当然、変化する潮や時間だけでなく、戦略もしっかりしていないといけません。例えば、タイ釣りで有名な釣り方にフカセ釣りと言う釣り方があります。特徴は重りを付けないということです。ラインやハリ・エサの重さだけで潮に流していくという自然に合わせた釣り方です。一般的にコマセ (マキエ) をしながら、その中に自分の仕掛けを調和させ、50m〜100m以上、潮の流れに合わせて流していきます。違和感なく魚に食わせるという戦略です。要するに潮に変化が出てきた時を見逃さいと言うタイミング、その流れに乗せていき、魚に食わせる技術 (経験) が必要になります。
 投資でも有名な戦略でOOPSがあります。「前日の安値より当日の始値が安く始まり、前日の安値を上抜けば買い」「前日の高値より当日の始値が高く始まり、前日の高値を下回れば売り」という戦略で古くから使われている戦略です。売買は、人間がしているため、昔も今も、前日の始値・高値・安値・終値の4本値は見ていると思いますし、そのような値を基準に売買する方も多いと思いますので、そのようなポイントになる価格では、売買が多くなると思います。参考例を一つ付けておきます。
oops20091204.pdf 2009年12月3日と4日の5分足チャートです。3日の高値が9980円で、4日の始値が10010でした。前日の高値より当日の始値が高いのでOOPSの売りパターンです。前日の高値9980円になれば売りエントリーをするということです。戦略でOOPSを使っている人は、そのタイミングをザラバ中、待ちかまえている訳ではなく、逆指値注文を入れておくのが一般的です。例えば、当日の始値 (10010円) の価格が付いた時に、9980円や9975円に逆指値の売り注文を入れておけば、その価格になれば注文が入りますし、結果的に、当日の安値がそこまで下がらなければ、約定せずに終わります。実際に、OOPSをどれくらいの人が使っているか分かりませんが、このチャートをみても、9980円のタイミングで他の5分足に比べると価格が少し大きく動いている感じがあります。OOPSのような戦略を使っているという前提でチャートを見てみますと、9980円や9975円などで逆指値の成行注文が入っているのかもしれないと推測できます。この日は結果的に9975円で逆指値注文 (成行) を出していて (すべらずに9975円で約定していたとして) も、引けまで持っているとこの日の終値は9995円のため20円のマイナスです。別にこのOOPS戦略を勧めている訳ではなく、一つの参考として掲載しました。要するに、前日の高値と安値、当日の始値の数字だけを見ておき、あとは機械的に注文を入れるだけです。そして、エントリー価格まで来たら自動的にエントリーし、エントリー価格まで来なければエントリーしない。ただ、それを繰り返すのみです。実際、実運用でOOPSを使う前には、ご自身で検証し、その傾向を知っておく必要があります。
 この待ち伏せのような作戦で、もっと長期的な期間で分かりすい例ですが、WTI原油価格です。1990年〜2003年までは、1バレル40ドルくらいが高値だったのですが、2004年の中旬にブレイクしています。WTIブレイク.pdf 高値を抜けたところを買いにいくという、ブレイクアウトの戦略です。この戦略もダマシに耐えることやエグジットのタイミングがキモですが、41ドルを抜けた後、何度かブレイクを続け、145ドルまで上がっていますので、上手な人は利益を出していると思います。原油価格は、一般の消費としてもガソリンとリンクしていますので、興味があると思いますが、当時、世間が騒ぎ出した時が、だいたい1バレル70ドルや80ドルくらいになってからですし、その時期から、原油などに連動したファンドを売り出すのが普通です。そのような時期の上級者は、ある程度、利益確定をしていることは察しが付きますが、C級投資家は、その頃から注目しだし、100ドルを超えたころから、原油に連動しているファンドなど買った人も多いと思います。その時期でも遅くはなかったのですが、上手に利益を出しているかは疑問です。41ドルをブレイクした時は世間は騒いでいませんし、新聞やニュースも取り上げません。日頃から、そのタイミングをウォッチしていない人には、そのチャンスは知ることはできないと言うことです。5年に一度や10年に一度は、大きな相場を取るチャンスがあると言われますが、この例でも分かるように日頃から注意して見ておかないと、そのチャンスを活かせないということです。
 波乗りも同じでしょう。大きな波や自分が乗りたい波を捉えようとすれば、待たないといけません。しかし、丘で待っていては、大きな波が来た時には間に合いません。沖に出て、プカプカと浮きながら波を待つのです。その波は、世間やメディアに教えてもらうのではなく、自分で見ておかないといけません。波乗りも釣りも、自然を相手にしており、その地域や地形などにより特徴があります。波乗りも経験を積んでいくと、ダンパーの波など見極めることできるそうです。そして、自分が狙っている波がくれば、そのチャンスを逃さずに波に乗ります。そこにも今までの経験や技術力がものを言うせかいです。そのような多くの経験を積んだ人なら、波が崩れる最後の最後まで乗ることができるかもしれません。
 私は、システムトレード(例OOPSのような戦略)の作業を公園にいるハトに似ていると思うことがあります (ハト作戦)ちなみに大阪の「箕面の滝」付近ではサルが寄ってきますし、神戸の「六甲ロックガーデン」ではイノシシが寄ってきます (関西ローカルですみません) 公園のベンチに座ると、ハトがクルックー?と言いながら首をファンキーに上下に振り寄ってきます。ハトは、餌をもらえるかもしれないと思い、寄ってくるのです。しかし、もらえる時もあれば、もらえない時もあります。その行為と、さほど変わらないという印象です。とりあえず、サインが出ればエントリーし、約定できても・できなくても機械的に作業をするだけです。もしかするとOOPSを深く研究することにより、何か傾向を見つけることができるかもしれません。例えば、その傾向がある時だけエントリーするようにすれば、勝率など確率があがるかもしれません。もし利口なハトがいるとしたら、人間がベンチに座っても、手ぶらの人なら近寄らないとか、お弁当やお菓子をベンチでひろげたのみ近寄ると、かなり勝率が上がると思います。システムトレードの世界では、そのような行為を、フィルターをかけるというような言い方をします。大きな傾向を見出だし、さらに条件を加えることにより確率を高めるというような考え方です。

※ダンパー…波が一気に崩れてしまうことで、よくない波のこと
posted by solook at 13:58| まとめ

投資を長期で継続するために

 投資を継続していくために重要なことは、いくつかあると思いますが、その一つが「投資が気にならない」ことです。投資の目的がスリルや刺激を求めるのではなく、資産を形成するためと割り切れば、お金に働き場所を与え、後は指示を出すことだけに注力し、結果だけを見ることです。自分の売買ルールを継続できる規律を身に付ければ、その指示に従い、淡々とこなすのみです。私の場合、投資をするために私を2人に使い分けています。一人は、投資をするために大半の時間を使う技術者で、もう一人は、毎日の投資を淡々と行う技能者です。時間ポートフォリオでも書きましたが、投資に「10」の時間があれば、投資する前に「9」の時間を使い、投資行動自体には「1」の時間しか使わないと言うことです。その「9」の時間がデータの収集やそのデータの精査、売買のアイデアの構築、そのアイデアを様々な角度から検証する技術者で、「1」の時間は、9時前になるとエントリーなどの入力作業や売買結果などを自分の相場ノートに付けていく技能者です (プロ野球に例えましたが、バッターボックスに入ると深く物事を考えても仕方ありません。今までの経験と技術を発揮するだけです。バッターボックスに入ってから新しいバッティングホームに変えてみたり、思い付きで行動することは、プロの世界ではないと思います) 当然、技能者でも相場の異常事態には、それなりの対応が必要ですが、基本的には、技術者から与えられた作業を間違いなくこなしていくことに注力します。そうすることにより自分の思い込みや感情など人間心理の部分で裁量トレードすることを抑えることができるようになりました。そして半年や1年くらいのスパンで、パフォーマンスを確認し、パフォーマンスが悪ければ、「9」の時間の技術者サイドで再度、アイデアから検証作業を行い、売買ルールを構築する必要があります。そして、また技能者がその売買ルールに従って淡々とこなします。その繰り返しです。
 長期的に投資を続け、さらに「投資が気にならない」ようにするためには、ポジションのサイズも重要です。簡単に言うと一度の負けで致命的な損失を出さないようにすることです。資金管理と言われるところで、非常に重要なところです。特にポジションサイズと複利効果を上手に使いこなせると、効率的な投資ができると思います。これに関しても、ご自身で勉強していただいた方が良いと思います。勉強すると、効率的な資金管理方法を勉強できると思います。ただ、その数学的に理論的なことも重要ですが、実際は、自分のお金が増えたり減ったりするため、負けても気にならない金額で設定することも重要です。例えば、100万円の資金で取引していると一回の損失で2万円ですと、4回連続で負けても8万円の損失ですので、再度、仕切り直し立ち直れるでしょうが、一度の負けが20万円ですと4回連続の負けで80万円にもなってしまいます。多分、100万円に対し一度に20万円の資産をリスクにさらすことは精神的にも耐えられないでしょう。パンローリング社でも「マネーマネジメント」に関する書籍は、いくつかありますので、参考にされると良いと思います。そのような書籍のなかでは、資金に対する一度のリスクは2%くらいが妥当という話が良く出てきます。私自信も5%や2%など、いくつかのリスクの取り方で実運用してみましたが、2%くらいが心地よいので、2%くらいで売買を行っています。ある程度、ベテランになってくると、攻めの時の資金管理方法や守りの時の資金管理方法など使い分けるという話をよく聞きますが、十分な売買回数と売買年数を経験するまでは、少なすぎるくらいのポジションサイズが良いと思います。少なすぎるポジションサイズでは、資産も急激に増えないという反論があるかもしれませんが、その通りです。増え方も減り方も、かなり地味です。長期的に継続するためには、常に次に・次に戦える資金が必要になってきますので、地味に売買を繰り返すことが大切です。この資金管理に関してもシステムトレードの世界では、売買ルールを作るところで、既に設定しているのが普通ですが、私はポジションサイズに関しては一部裁量をいれています。これは、メンタル的に弱いと言うこともあるかもしれませんが、ある程度のドローダウンを食らうとポジションをさらに落としています。
 ここで「投資が気にならない」ことを2つ明記しまた。1つ目は、ポジションを保有している間は無関心でいるために、機械的な人間を作ること、もう一つは、資金量に対して、負けても気にならないポジションで売買を行うことです。そうすることにより、投資と言う刺激的なものに一定の距離を置くことができます。長く付き合うためにも、一定の距離を置き、末永く仲良くやっていくことが長期的に投資を続けるためには大切です。

※資金管理に関する参考書籍
・投資家のためのマネーマネジメント
posted by solook at 09:23| まとめ